住まいの安全を考える上では、防犯も大切。侵入犯罪で最も多いのは「空き巣」、侵入窃盗です。その件数は全国で年間46,091件(2015年。警察庁発表)で、1日約126件もの住宅にドロボーが入っていることになります。侵入犯罪を防ぐためのチェックポイントをまとめました。
空き巣犯は下見をしている
空き巣は場当たり的に侵入するのは稀です。大抵は下見をします。そして当日も、留守・不在かどうかをしっかり確かめてから侵入します。外出時間が決まっているご家庭では、時々わざと電気をつけておく、など工夫が大切です。
侵入窃盗の6割は一般住宅で、大半は一戸建。集合住宅も1階が狙われやすくなります。でも、犯罪者は1階からはいるとは限りません。まず施錠されていないことが多い2階や屋上から忍び込むことがあります。
また犯罪者の多くは、まず逃走ルートを考えます。人通りが少ないだけでなく、駅に近いとか、人通りの多いところもターゲットです。
空き巣犯の「確認作業」と、「留守」だと思わせない対策
| [空き巣] | 対策 |
| 侵入前にインターホンを押す | インターホンをカメラ付きにする |
| 郵便受けの新聞等の溜まり具合を見る | 期不在時は新聞を止める。ポストの中がみえないタイプに換える |
| 洗濯物の確認(夜間の場合) | 帰宅が遅い場合は部屋干しする |
| 生活音があるか確認する(テレビの音、水音、換気扇など) | 留守中テレビやラジオをつけておく。窓・玄関側の照明をつけておく |
侵入に10分以上かかる家は諦める
空き巣犯罪の侵入経路は圧倒的に窓です。空き巣の7割は窓から侵入します。ドアが施錠されていても、窓を閉めるクレセントのそばをバールやドライバーで割るなどして侵入します。そこで、空き巣対策はまず窓の強化です。は防犯フィルムを貼ったり、防犯ガラスに換えることなどの方法があります。
一般に、空き巣犯は侵入に10分以上かかるとあきらめる傾向があります。窓やカギを二重にするなどの対策を講じることで、侵入の多くを防ぐことができます。
防犯のためには、まず物件が「犯罪者に狙われにくい」状態にしておくことが第一です。空き巣の被害にあった物件に共通する「狙われやすさ」を知り、対策を講じておきましょう。
侵入者防止の注意ポイント
| 注意ポイント | 問題点 | 対策 |
| 照明 | 夜間照明が消えていると侵入しやすい | 夜間照明やセンサーライトの設置 |
| 鍵 | 鍵が1個しかない玄関は簡単に開けられる | 補助錠の取り付け |
| ブロック塀や樋、低い庇 | 足場になる | 格子状のフェンスに交換 |
| ベランダの壁が高い | 侵入者が隠れやすく目隠しになる | 囲いを格子状に交換 |
| 樹木や植込み | 侵入者が隠れやすい | 植栽が丈が高くなりすぎないように注意する |
| ガラス窓 | 割られて鍵を開けられる | 防犯フィルムなどを採用 |
| 住宅の周囲 | 雑然とした状態はスキがあると思われる | 日々の掃除やゴミ撤去を励行 |
(資料出所・引用/政府広報オンライン、CFCほか)

