近年、気候変動の影響もあり風水害などの災害が激甚化しています。また、周期的に起こる大地震や津波への警戒も必要です。
「天災は忘れた頃にやってくる」ということで、毎日警戒しているのもなかなか難しいことです。それでも、万一の場合に備え、住まいは災害に強い状態にしておきたいものです。防災、減災に備えた住まいは安心・安全につながり、それが快適さの前提になるはずです。
本コラムでは今年1年間、防災・減災のリフォームと改善についてお届けしてきました。シリーズ最終回として、少しおさらいをしてみましょう。
防災リフォームとは
防災リフォームには地震や風水害に備えるだけでなく、災害による断水や停電への対策も含まれます。
⇒ 1月号
耐震リフォーム
「耐震リフォーム」は専門知識が必要です。また悪質な業者によるトラブルも多いので注意しましょう。
⇒ 2月号
台風・大雨対策
台風・大雨対策のリフォームは耐震リフォームより優先度が上という専門家もいます。まず、やれるところから取り組んでいきましょう。
⇒ 3月号
火災対策(外部からの延焼)
火災に強い家とは、もらい火=類焼に強い家。建物の外側部分の防火・耐火性能を高めましょう。
⇒ 4月号
火災対策(住宅火災)
火災を起こさないためには、防火の心構えだけでなく住まいの設備面でも防火の視点が必要です。
⇒ 5月号
在宅避難への備え
災害発生時に自宅に留まって過ごす在宅避難。自宅や周辺の安全が確保されていることが前提になります。
⇒ 6月号
災害時のライフライン確保
電気・ガス・水道のほか、電話やインターネットなどの通信設備、バスや鉄道などの交通機関といったライフラインを、災害時にどう確保するかを考えておきましょう。
⇒ 7月号
停電対策
停電対策で注目されているのが、電気をつくる「家庭用太陽光発電システム」と、電気を貯める「家庭用蓄電池システム」です。
⇒ 8月号
断水対策
断水に備え、ペットボトルや浴槽に水を溜めておくといった対策のほか、大容量の水を確保できる方法なども検討しておきましょう。
⇒ 9月号
断熱リフォーム
防災では「室温対策」も大切です。停電時に外気温の影響を最小限に抑え、室温を保つための対策のひとつが「断熱リフォーム」です。
⇒ 10月号
減災とは
減災とは、災害による被害を最小限に抑えるための対策や備えのこと。住まいをより快適にするためのリフォームが防災、減災につながります。
⇒ 11月号
補助金の利用も
住宅の防災リフォームでは補助金制度が利用できる場合があります。国や自治体によるリフォーム支援・推進事業においては、事業の名称が「防災」ではなくても、耐震や断熱関連の工事が含まれています。リフォームの際には、施工する工事が補助金の対象であるかを調べてみることをおすすめします。
補助金制度を利用するには、工事の契約・着工前に申請が必要です。受付期間が定められてはいますが、予算に達すると早期に終了する場合もあります。なお、複数の補助金制度の利用はできません。
補助金は行政の年度予算により決定されます。募集期間や適用条件などは、ホームページなどでチェックしましょう。

(資料出所/CFC)
